懐かしのクライムサスペンス

録画していた『華麗なる賭け』(1968年/監督:ノーマン・ジェイソン)を観る。泥棒を趣味とする大富豪と女性保険調査員との対立と恋のかけひきを描いたサスペンス。

富豪のトーマス・クラウン(スティーブ・マックィーン)は洗練された紳士ですが、盗みに対して異常な欲望の持ち主。部下を使って自分のビルの前の銀行から240万ドルを奪うことに成功。スイスの銀行に奪った金を預けます。ボストン警察のマローン刑事(ポール・バーク)が捜査しますが手掛かりひとつ得られず、被害を受けた銀行が契約していた保険会社の凄腕調査員ビッキー(フェイ・ダナウェイ)が捜査開始。ビッキーは犯行手口を解明し、主犯はクラウンだと考えますが証拠がありません。ビッキーは美術品のオークションでクラウンと接触。クラウンはビッキーに惹かれ、屋敷に招待。ビッキーは保険調査員であることを名乗り、クラウンの反応を見ます。クラウンはビッキーの挑戦を受けとめ、あたかも恋愛中のように見せかけながら奇妙な交際を続けますが……

ノーマン・ジェイソンは凝りに凝った映像で、洒落た作品に仕上げています。ミシェル・ルグランの音楽もグッド。ノエル・ハリソンが歌う主題歌「風のささやき」はヒットしました。後年、ピアース・ブロスナンレネ・ルッソのコンビでリメイク(トーマス・クラウン・アフェアー)されましたが、マックィーンとダナウェイのような洒落た味わいはありませんでしたね。