DVDで『男の紋章・風雲双つ竜』(1963年・日活/松尾昭典)を観る。
血で手を汚した大島竜次(高橋英樹)は、誰にも内緒で、頼山和尚(東野英治郎)の寺に籠って修行。同じ修行者の深宮(新田昌玄)との静かな生活に竜次は心の平穏を取り戻します。竜次を心配する晴子(和泉雅子)が大島組に戻ったことから、子分の辰(小池朝雄)が竜次を連れ戻すために出立。斉賀の弟・行友(井川比佐志)が竜次を狙って寺に現れますが、頼山和尚に諭されます。その頃、村田きよ(轟夕起子)はカルテルを作って工事代金をアップしようと考える関東一円の親分を向こうにまわして大工場建設を落札。地元の井沢組は親分衆の後ろ楯をいいことに、さまざまな工事妨害を行います。竜次は母を救うために下山。あくどい井沢組のやり方にカッとした竜次の子分・辰と作次(杉山俊夫)が井沢組の子分を傷つけたことから大島組と井沢組が対立。井沢(中谷一郎)が関東一円から助っ人を集めたのを知った加賀爪(加藤嘉)は、仲裁を買って出て井沢に殺され……
工事妨害のためには警官隊まで相手にする井沢一味の大群と戦う竜次を深宮(正体は陸軍中佐)率いる軍隊が援助し、竜次は井沢を捕えますが、きよは井沢がはなった刺客に撃たれて重傷。きよの願いで竜次が手術することになり、母と子の絆は一層強固なものになるのです。竜次が第1作で殺した男の妹・きぬえ(長内美那子)が遊女になっており、土地のヤクザ(天草四郎)からきぬえを救い出す話が、本筋に入る前にあります。結局、きぬえは竜次に看取られて労咳で死ぬんですけどね。二段構成はこのシリーズの特長のようです。それと、斬りあいにおいても自分だけでなく、子分たちも峰打ちで対応。斬り殺さないので、入獄することはありませ~ん。
