ケイトのケイトは見事

nostalji2010-03-23

録画していた『アビエイター』(2004年/監督:マーティン・スコセッシ)を観る。親の遺産を受継ぎ、映画事業や航空機事業などいろいろな事業に手をひろげ、巨万の富を築いたハワード・ヒューズレオナルド・ディカプリオ)の伝記映画です。その病的な性格と行動力は、映画的人生と云えますね。映画は惜しげもなく金(400万ドルという当時としては空前の巨費)をつぎ込み、自ら監督した超大作『地獄の天使』の製作場面から始まります。この映画で、ジーン・ハーロウがセクシー女優として大々的に売り出されるのですが、そのへんは軽く流しています。西部劇『ならず者』のジェーン・ラッセルもね。ヒューズの女優遍歴では、キャサリン・ヘプバーン(ケイト・ブランンシェット)との関係に重点が置かれています。ケイト・ブランンシェットのキャサリン・ヘプバーンは、顔や声は似ていないのですが、雰囲気はピタリときまっており、まさにキャサリン・ヘプバーンでした。なりきり演技に脱帽です。ジュード・ロウエロール・フリンは雰囲気を伝えていましたが、ケイト・ベッキンセールエバ・ガードナーはだいぶ感じが違っていましたね。
全体的にはハリウッドの内幕部分より航空事業の部分の方がストーリーの中心で、巨大飛行艇ハーキュリーズの飛行成功でエンドとなります。私はこの飛行艇の実物をロスで見たことがあるので、感慨ひとしおでした。興味本位で楽しめた作品で〜す。