インディアンの勉強

nostalji2010-05-02

米インディアンの歴史について色々知りたいとK君が言ってきたので、関連本を物色。でもって、富田虎男:著の『アメリカ・インディアンの歴史』(雄山閣:1999年7月5日第3版2刷発行)を貸すことにしました。本の帯に書かれている通り、米インディアンの正当な歴史的役割を評価し、勝者のつくりあげた歴史像の虚偽を追及した好著です。
西部開拓時代の平原インディアンの悲劇よりも、イギリス植民地時代から独立戦争南北戦争の期間に土地を奪われ、多くの部族が消滅した東部インディアンの方が犠牲が大きかったことや、セミノール族というのが昔からフロリダにいた固有の部族でなくイギリス植民地軍やアメリカ合衆国との戦いに敗れて南下してきたクリーク族の一部であることを知ったのがこの本でした。セミノールというのは、マスコウギ語で“逃亡者”なんだよ。それと、18世紀前半までにフロリダ地方の先住インディアン(ティムークア族やカルサ族等)は、奴隷狩り戦争で全滅しているんですね。基本的に米インディアンは性善説思想だったために、性悪説の欧米人によって滅ぼされた感じです。騙すより騙される方がバカという欧米の思想はイヤだねえ。