出世したのは

nostalji2012-05-01

録画していた『続・荒野の七人』(1966年/監督:バート・ケネディ)を再見。西部劇の傑作『荒野の七人』の6年後の続編です。製作者はもっと早く続編を作りたかったらしいのですが、生き残ったスティーブ・マックィーンホルスト・ブッフホルツのギャラ高騰などもあって出演承諾が得られず、マックィーンの役はロバート・フラーに、ブッフホルツの役はジュリアン・マテオスになりました。
前作でメキシコの村に残ったチコ(ジュリアン・マテオス)が、大農園主のロルカ(エミリオ・フェルナンデス)一味に連れ去られ、妻のペトラ(エリサ・モンテス)が昔の仲間であるクリス(ユル・ブリンナー)とビン(ロバート・フラー)に知らせます。ロルカは近隣の農村から農夫たちを拉致して教会再建のために強制労働させているのね。チコと農夫の救出のためにクリスは、監獄からフランク(クロード・エイキンズ)とデルガド(ビルヒリオ・テヘイラ)を助け出し、女好きのコルビー(ウォーレン・オーツ)と孤独な若者マヌエル(ジョーダン・クリスチファー)を新たな仲間として敵地に向かいます。
前作では仲間集めが魅力のひとつでしたが、今回はいささか簡単ね。バート・ケネディはコメディタッチの西部劇では本領を発揮するのですが、アクション演出はパンチ不足の感があります。それでも凡百の監督と比べれば数段上なのですが、ロルカ一味との大銃撃戦が今イチ盛り上がらないんですよ。出演者の中で一番よい動きをしていたのは、ロバート・フラーね。マックィーンと比べると地味ですが、テレビ西部劇『ララミー牧場』などで長年培ってきた西部男らしさが出ています。前作の七人はブラッド・デクスターを除いて主演スターに出世(ブリンナーはもともと主演スターだったが)していきましたが、フラーは個性不足だったせいか、その後の活躍は見られません。今回の七人で出世したのはウォーレン・オーツだけとは寂しいで〜す。画像は、ウォーレン・オーツとビルヒリオ・テヘイラ。