西部劇ミュージカル

nostalji2013-07-27

DVDで『ハーヴェイ・ガールズ』(1946年/監督:ジョージ・シドニー)を観る。花嫁募集の手紙に感動して西部の町サンドロックにやってきたスーザン(ジュディ・ガーランド)は、手紙の主が想像と大違いだったために、婚約を解消して新しく開店したハーヴェイ・レストランで働くことにします。
ハーヴェイ・レストランは、フレッド・ハーヴェイが全米で展開したレストラン・チェーンで、1880年代の無法地帯だったアメリカ西部に、ピカピカの銀器、パンくずの乗っていないきれいなテーブルクロス、洗練されたウェートレス(ハーヴェイ・ガールズ)が給仕することで西部開拓地に文明を持ち込んだと云われています。
サンタフェ鉄道(正式名称はアチソン・トペカ・サンタフェ)沿線にチェーン展開し、アカデミー賞主題歌賞を受賞した“On The Atchion,Topeka And The Santa Fe”(ハーヴェイのウェートレスたちがサンドロックの町に到着したシーンに使われています)は、まさにそのことを歌ったものね。
でもって、お話は、花嫁募集の手紙を書いたのが酒場の経営者トレント(ジョン・ボディアク)と知って、スーザンは抗議に行くのですが、二人は互いに惹かれあいます。酒場の女たちを率いるエム(アンジェラ・ランズベリー)は、トレントに惚れていてスーザンに敵意剥き出し。トレントの酒場の共同経営者サム(プレストン・フォスター)は、客をハーヴェイ・レストランに取られ、頭にきて放火。トレントはサムを殴り飛ばし、酒場をハーヴェイ・レストランに譲ってメデタシ、メデタシです。ありきたりの筋書きで、スーザンとトレントが結ばれるまでを、歌と踊りで展開していくのね。
ジュディ・ガーランドは平凡だし、相手役のジョン・ボディアクも魅力がないのですが、当時無名だったウェートレス役のシド・チャリシーがスターとしての片鱗を見せているのと、レイ・ボルジャーが芸達者ぶりを見せてくれるのが収穫かな。画像は、嫌がらせの仕返しに、二挺拳銃を持って酒場に乗り込んだジュディ・ガーランド