意外と骨太

nostalji2014-10-27

西部劇DVDの『デンボー牧場の争い』(1952年/監督:ヒューゴ・フレゴネーズ)を観る。日本未公開作品です。
マット・デンボー(マイナー・ワトソン)は3万頭の牛を所有するテキサスの大牧場主。ホームステッド法により隣接する政府の土地が払い下げられることになり入植者たちが押し寄せてきます。入植するにはデンボー牧場を通らねばならず、オープンレンジとして政府の土地を利用していたデンボーは力づくで押さえこもうとするんですな。そんな時、息子のグレン(スコット・ブラディ)が殺人を犯します。目撃者のジェーン(シェリー・ウィンタース)に不利な証言をさせないためにグレンはジェーンと結婚。最初は財産目当てと考えていたデンボーとデンボーの甥カーク(ジョセフ・コットン)は、ジェーンの牧場での働きぶりを気に入りはじめます。ジェーンもグレンに愛がないことがわかり、カークに惹かれるのね。一方、グレンは情婦のロッティ(スーザン・ボール)と部下のデイブ(リー・ヴァン・クリーフ)に殺人の証拠の弱みを握られ、シカゴへ送るために集められた牛を奪ってメキシコで売ろうとします。カークは奪われた牛を取り返すためにグレンを追いますが、入植者の集団がデンボー牧場の柵に押し寄せ……
入植者だった父が大牧場主に殺された過去を持つジェーン、牧童に慕われ入植者にも理解をしめすカーク、自力で築き上げたことを誇りにする昔気質のデンボー、牧場仕事より派手な生活が好きなドラ息子のデイブと、型通りのキャラ設定の西部劇ですが、人間関係を適確に描いているので面白い人間ドラマになっていました。スタンピードシーンは使い回しでなく、全体的にヒューゴ・フレゴネーズ映像感覚は悪くありません。傑作ではありませんが、なかなかの佳作といえま〜す。
入植者役でフェス・パーカーが、集会所のダンスシーンでデビット・ジャンセン(クレジットなし)が出ていました。