典型的な二枚目映画

nostalji2015-05-26

西部劇DVDの『ミシシッピの賭博師』(1953年/監督:ルドルフ・マテ)を観る。1850年代のミシシッピ河のリバーボートを舞台に、恋と巨万の富を一枚のカードに託して夢を追いかける賭博師の物語です。ずっと昔にテレビの洋画劇場で見た記憶があるのですが、内容はすっかり忘れていました。
セントルイスの桟橋で老賭博師のポリイ(ジョン・マッキンタイア)と知りあったマーク・フェロン(タイロン・パワー)は、彼とニューオリンズに行くリバーボートに乗りこみます。船の賭場でイカサマ賭博師や名家の息子ローラン(ジョン・ベア)に大勝。ローランから家宝の首飾りを受け取りますが、それは桟橋で馬が暴れている馬車から救ったローランの妹アンジェリクパイパー・ローリー)のもので、彼女に一目惚れしたマークはそれを返そうとしますが拒絶されます。ニューオリンズのフェンシング道場でアンジェリクの父デュルウ(ポール・カヴァナー)とマークは親密になり首飾りを返却しますが、アンジェリクの心はマークに惹かれるところはあるものの閉ざしたまま。ニューオリンズに女性も入れるレストラン兼賭博場を建てるためにリバーボートで稼いでいたマークは、マークと勝負して所持金の全てを使い果たして自殺した男(デニス・ウィーバー)の妹アン(ジュリー・アダムス)の世話をします。ローランはアンを一目見て夢中になり求婚しますが、アンはマークに恋しており、嫉妬のあまりマークに決闘を挑むのね。決闘で卑怯な振舞いをしたローランをデュルウが勘当。アンジェリクも家を出て、兄の親友だった銀行家のエルウッドと結婚します。心の中にマークがいるアンジェリクの歓心を得ようと、公金を使って贅沢な物を買っていたエルウッドは、そのことがバレて失踪。エルウッドの銀行はつぶれ、マークが預けていた金は無に帰し、マークは再びリバーボートへ……
波乱に富むロマンスに、白熱した賭場、決闘、それにギニス・バードンの踊り(クレオール・ダンス)を添えた娯楽作品ですが、一人勝ちするタイロン・パワーを見せるだけのスター映画です。非の打ちどころがないキャラというのは見ていてシラケま〜す。