B級の楽しみ

nostalji2018-03-21

友人に送ってもらった西部劇『贋札造りのリル』(1950年/監督:レスリー・セランダー)を観る。政府の秘密捜査員が奪われた10万ドルの紙幣を捜す物語です。
列車から財務省の紙幣10万ドルが奪われ、トム・ホーン(ジョージ・モンゴメリー)がスティーブ・ギャレットと名を変え、秘密捜査員として捜索開始。紙幣には大統領のサインと銀行印がないために使用できず、間違って使った人物の線からハーヴ・ローガン(ロッド・キャメロン)が関係していることがわかります。トムはメキシコの酒場で歌姫をしている贋札造りとして名の知れたダコタ・リル(マリー・ウィンザー)と恩赦を条件に接触。ローガンの酒場に潜入したリルは、偽造の腕前を見込まれ、ローガンから印のない紙幣を渡されます。リルはトムを出し抜いて相棒のビンセント(ジョン・エメリー)と10万ドルを手に入れようと考えますが……
音楽のディミトリ・ティオムキンは別として、B級西部劇専門の監督と俳優陣によるB級西部劇です。これまでにない設定(奪った金が使えない)が面白く、物語展開もスムーズで退屈しません。さすが西部劇に手慣れた連中だけのことはあります。性格描写をキッチリ描くA級作品と異なり、定型通りの人物設定ですが、約束事として楽しむのがB級作品ね。マリー・ウィンザーがグッドで〜す。