毎度お馴染みだが

録画していた『武蔵-むさし-』(2017年/監督:三上康雄)を観る。宮本武蔵を史実に基づいて描いた本格時代劇です。

父親・新免無二斎に厳しく鍛えられた武蔵は(細田善彦)は、父親が二度戦ったという京八流の吉岡道場に挑戦。吉岡清十郎原田龍二)・伝七郎と破り、清十郎の叔父・七左衛門(清水紘治)が後見人となった一乗寺下り松での決闘名目人の少年・吉岡亦七郎を斬ったことから剣の道に迷いがでます。その頃、細川家では土豪の反抗を抑えるために沢村大学(目黒祐樹)が、有力土豪である佐々木一族の巌流・佐々木小次郎松平健)を剣術指南に推挙。しかし、小次郎が政治に口出しし始めたために、決闘による抹殺を考えます。慧道僧正(若林豪)のもとで精神修養をしていた武蔵は、剣の道を極めるために沢村大学の依頼に応じて小次郎との決闘に臨みますが……

佐々木小次郎像は吉川英治の『宮本武蔵』で定型フォーマットが決まっていましたが、最近は史料が豊富になり、筑前の豪族・佐々木一族出身が有力視されていますね。でもって映画の方ですが、殺陣はそれなりに見応えがあり、人物描写も悪くありません。低予算(昨日紹介したテレビ時代劇『十三人の刺客』より製作費は安いと思われる)のためセットが組めず、外でのシーンばかりで画面に変化がないのが残念です。三上監督は『蠢動』という出来の良い時代劇も作っており、予算たっぷりの時代劇を作らせたいですねェ。

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