週に一度は西部劇

西部劇パーフェクトコレクションに収録されている『タイコンデロガの砦』(1953年/監督:ウィリアム・キャッスル)を観る。ロジャース遊撃隊が英仏戦争で英軍に協力、タイコンデロガの砦の攻防戦に勝利を収めるまでの物語。

アメリカが独立する前の1757年、北米の領有をめぐってイギリスとフランスが対立。英軍に味方する遊撃隊の隊長ロジャース少佐(ハワード・ペトリー)は部下のジェッド大尉(ジョージ・モンゴメリー)とウォッシュ軍曹(アーヴィング・ベーコン)にタイコンデロガ砦の偵察を命じます。ジェッドの妹は仏軍に味方するインディアンに拉致されてタイコンデロガ砦に囚われ、仏軍スパイのモロネ(ルイス・D・メリル)はジェッドの義弟マーク(ジェームズ・シー)にスパイを強要。ジェッドはマークを逆スパイにしてタイコンデロガ砦に向けて行軍しますが、途中で砦から脱出してきたフォーチュン(ジョーン・ボーズ)という女性を救い……

ロバート・ロジャースが率いるロジャース遊撃隊は実在の部隊で、600人から成る民兵隊です。鹿皮服を着、ライフルと手斧を携行。精兵主義によってひとりひとりが強い戦闘力を持ち、夜間の戦闘や奇襲攻撃、側面攻撃を得意としました。彼らの活躍を描いた作品には、キング・ヴィダーのA級西部劇『北西への道』やテレビ西部劇『壮烈!西部遊撃隊』があります。

でもって、本作品ですが3D映画で、最初から最後までカメラに向けられた大砲やライフル、突き出される槍や斧、飛び出すナイフや矢といった単純演出で、当時としてはそれだけで満足したのでしょうが、映画としての面白みはありません。キャストもB級俳優ばかりで、見るべきところはなく、飛び出し効果だけを狙った見世物映画で~す。

画像は、アーヴィング・ベーコンとジョージ・モンゴメリー

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