週に一度は西部劇

友人に送ってもらったまま放ったらかしていた『地獄の荒野』(1969年/監督:ネイザン・ジュラン)を観る。アパッチとの戦いを背景に、兄弟の対立を描いた西部劇です。

アリゾナの大牧場主・ビセンテ・カルデナス(テリー・サバラス)は、アパッチに懸賞をかけていることからフォージー川周辺はアパッチの脅威にさらされていました。ビセンテの弟パブロ(ジョージ・マハリス)は、旅の途中でアパッチに襲われている幌馬車隊から幼馴染のフォージーの町の保安官(フィル・ブラウン)の娘ケイト(ジャネット・ランガード)を救出。パブロは兄ビセンテと仲たがいして2年前に家を出ていましたがケイトを送ってフォージーの町に立ち寄ります。ビセンテの妻マーサ(アーレン・ダール)から父が病気ということを知らされ父と再会。アパッチとの和平をめざす監督官をビセンテがアパッチの仕業に見せて殺したことから……

製作国がイタリアになっていますが、出演者はアメリカの俳優だし、スタッフも音楽のブルーノ・ニコライを除いてアメリカ人。音楽(他のマカロニ作品の使いまわしのような気がする)だけでなく、ロケ地がスペインで、頭の皮剝ぎやセックスシーンなどマカロニ的雰囲気はありますけどね。馬の大群のスタンピードやアパッチの襲撃などのロングショット映像は他の映画からの使いまわし。繋ぎの悪い編集で丸わかりです。情念の兄弟対決はなく、自業自得の最期という締まりのないラスト。マカロニまがいのアメリカ西部劇で~す。

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