ついで買いで

ブックオフで格安DVDとして売られていた『シーラ号の謎』(1973年/監督:ハーバート・ロス)を観る。豪華ヨットの中で起こる殺人事件の純粋謎解き映画です。

1年前に妻のシーラを轢き逃げ事故で失った映画製作者のクリント(ジェームズ・コバーン)は、その時の関係者を妻の名前をつけた豪華ヨット“シーラ号”に招待します。招待されたのは、シナリオ作家のトム(リチャード・ベンジャミン)と妻のリー(ジョーン・ハケット)、芸能マネージャーのクスチーヌ(ダイアン・キャノン)、老監督のフィリップ(ジェームズ・メイスン)、二流女優のアリス(ラクウェル・ウェルチ)とその夫アンソニーイアン・マクシェーン)の6人。新作映画を作るためのゲームが開始されますが、それはクリントが轢き逃げ犯を見つけるために用意したもので、クリントに過去を知られて憎しみを持っている者もおり、不穏な空気が漂います。2番目のゲームの舞台である廃墟の修道院でクリントが殺されたことから……

そして誰もいなくなった”的展開になるのかと思ったのですが、予想は見事に外れ。最近はこの手の犯人捜しが焦点になっている映画は珍しいので楽しめましたよ。前半の大部分を占めるゲームの内容がよくわからないのが難点で、クリントが殺されるまで緊迫感が盛り上がりません。だけど、謎解きの後の展開が捻ってあって、面白いものにしています。若い頃のイアン・マクシェーンを見ることができたのも嬉しかったで~す。