懐かしの時代劇

録画していた『五人のあばれ者』(1963年・東映/監督:小沢茂弘)を観る。此村大吉と4人の仲間が悪旗本と戦う物語。

学者・太田鉄斎が幕政批判で役人に捕まり、娘のお市富士真奈美)が鬼神組に絡まれているところを此村大吉(片岡千恵蔵)が助けます。忠臣蔵五段目・斧定九郎の役作りに苦悩していた中村仲蔵高田浩吉)は、お市から破れ傘を借りて雨の中を駆け出す大吉の姿を見て新趣向の型を考案。仲蔵の定九郎は絶賛を浴び、大吉も人気者となります。それが面白くないのが大身旗本・松平帯刀(原田甲子郎)を頭領とする無頼の旗本集団・鬼神組。鬼神組の水野(青木義朗)たちが仲蔵に難くせをつけますが、大吉が鉄拳制裁。大吉は仲間の飯塚(山形勲)・大河内(大坂志郎)・横井(千秋実)、それに妻に先だたれ赤ん坊を抱えた座光寺里見浩太朗)と共同生活をしており、助けたお市が赤ん坊の面倒をみています。大吉に好意を持っている蓮月院(岸田今日子)から、鉄斎が江戸所払いになり故郷の信州へ帰ったことを知らされた大吉は、鬼神組に狙われているお市を信州に逃がそうと計画。蓮月院から金を借りますが、蓮月院が用意した金は百両。その金を元手に鬼神組の向こうを張って賭場を開こうとしたことから、鬼神組は五人組に果たし状をつきつけます。しかし、それは鬼神組の罠で、五人組が屋敷を出た隙にお市と赤ん坊が鬼神組に人質に取られ……

里見浩太朗がもて役。山形・大坂・千秋は斬り死にし、里見は赤ん坊を抱いて富士真奈美と信州へ逃れます。千恵蔵は斬って、斬って、斬りまくって鬼神組を皆殺し。お咎めもなく、三人の墓標の前で黙祷してエンドという型通りの時代劇で~す。