決めセリフはなし

録画していた『水戸黄門(第一部)』の15話と、途中をすっ飛ばしながら最後の32話を観る。

今治から船に乗って帰る予定が、格さん(横内正)の許婚者・深雪(岩井友美)そっくりな旅籠の女将・お糸に出会ったことからお糸の旅籠に泊まることになります。助さん(杉良太郎)と格さんが喧嘩して、路銀の入った財布を格さんが落し、黄門様(東野英治郎)は旅籠で働きたいとお糸に依頼。お忍びで遊びにくる藩主(近藤洋介)に、お糸の商売仇の旅籠屋(上田吉二郎)は藩主がお糸に惚れていると誤解し、藩校の若侍(近藤正臣)は藩主が女狂いしていると誤解して騒ぎが起こります。旅籠の風呂番をしていた黄門様が藩主の背中を流しながら真意を聞き、問題を解決。黄門様はすぐに水戸に帰るのでなく、諸国の事情を見聞するために漫遊することに決めます。

松江→岡山→津山→湊川鯖江→高遠→金津→高山→亀田→庄内→高田→白河→磐城→桐生→前橋→忍と漫遊して水戸へ。最終回は、城代家老・中山備前(永田靖)に助さんが隠居を勧める物語。若侍たちは老いて業務が滞りがちな中山備前に不満。藩主・綱條も次席家老・森田図書(水島道太郎)も、中山備前が自ら隠居願いを出してくれることを望んでいます。森田図書の娘(姿美千子)を好きになった助さんは、わざと中山備前の味方になって若侍たちと対立。それを見かねた中山備前は隠居願いを出します。ラストは格さんと深雪の婚礼シーンでエンド。

第一部では、「この紋所が目にはいらぬか!」の印籠をかざす決めセリフはなく、黄門様も助さん格さんたちが戦うのを見守るだけでなく、杖でもって戦っています。残されていたフィルムの関係(出演者全員のクレジットなし)かもしれませんが、「あゝ人生に涙あり」の歌がなく、音楽だけ。助さん格さんが歌う主題歌がいつから使われたのか記憶がないんですよ。第一部前半の柳沢吉保の陰謀によって問題が発生した藩に向かって旅をするという形が、後のシリーズの基本パターンになりましたね。マンネリ化する前のシリーズは面白いで~す。