ついでに

ユーチューブで未見だったマカロニ西部劇『ワイアット・アープ』(1965年/監督:トゥリオ・デミケリ)を観る。『荒野の用心棒』公開直後の作品ですが、地方都市では上映されなかったように思います。

酒場の女主人ジェニー・リー(マドレーヌ・ルボウ)に頼まれてリオ・グランデの町にやってきたのはワイアット・アープ(ガイ・マディスン)。メキシコ山賊パンチョ(フェルナンド・サンチョ)とつるんだ町の支配者ザック(マッシモ・セラート)を退治するためで、アープはララミーと変名。ザックに狙われているクレメンタイン(キャロライン・デービス)の銀鉱山へ出かけたアープは、ザックの手下に襲われますが逆襲してパンチョに一目置かれます。かつてアープの同僚だった町の保安官(ジェラール・ティチー)は飲んだくれになっていましたが、アープの仲間として復活。銀鉱山にいるザックの手先がアープを呼び出して襲いますが、失敗してザックの手下に殺されます。ザックはアープの仕業に見せかけ、ザックの手先である判事が死刑を宣告。ザックは町民を煽ってリンチしようとしますが、保安官の助けでアープは逃走。パンチョの隠れ家にいた真犯人をアープは決闘で倒します。クレメンタインの鉱山から銀が積み出される情報を得たザックは、パンチョに働きかけて輸送隊を襲わせますが……

本場B級西部劇のようなありふれた主人公の性格と行動。何もワイアット・アープでなくてもいいと思うのですが、主人公に「愛しのクレメンタイン」を口ずさませるために必要だったのかな。フランチェスコ・ラバニーノの音楽は、昨日観た『殺し屋がやって来た』と違ってマカロニらしいところはなく、本場西部劇に近づけようとしています。残虐なリンチも大量殺戮もなく、趣向を凝らしたガンプレイもなく、ダラダラした展開で最低のマカロニ西部劇という評価に納得、納得で~す。