録画していたBS時代劇の『雲霧仁左衛門ファイナル(全8回)』を観了。10年以上続いたシリーズも最終になりました。池波正太郎の原作はシーズン2までで、シーズン3からはオリジナル。
老中・平野大和守(中村梅雀)に取り入って暴利をむさぼる札差・大熊屋三太夫(伊武雅刀)の蔵に狙いをつけた雲霧仁左衛門(中井貴一)でしたが、引き込みに入ったおもん(遠藤久美子)が三太夫に見破られ殺されます。三太夫はシーズン2で仁左衛門と仲間を逃がすために犠牲になった小頭・吉五郎の兄。三太夫は仁左衛門たちが吉五郎を見捨てたと思って復讐しようと考えています。平野は火盗改長官・安部式部(國村隼)に大熊屋の警護を命じますが、雲霧一味は平野に取り入ろうとしている札差の蔵を襲撃。平野は山師・武村玄信(和田正人)が持ち込んだ金山開発のために三太夫に二万両を要求。三太夫を憎んでいた三国屋のおりょう(観月ありさ)はあこぎな取り立てで二万両用意し、平野に取り入ろうとしますが平野に騙されて破滅。雲霧一味は大蔵屋の隠し蔵から二万両を奪い、さらに平野の隠し蔵から不正で貯め込んだ全ての金を奪い、平野を失脚させます。シーズン3から雲霧一味の小頭として登場した三坪の伝次郎(近藤芳正)が、火盗改に捕えられていた仲間を逃がすために自ら犠牲になって死亡。仁左衛門と式部の最後の対決は引き分け。
シーズン3以降、毎回見せ場を用意し、スピード感ある展開になったのですが、火盗改との戦いは同じような繰り返し。原作がもっていた念入りな盗みの計画はなくなり、唸るような盗みのテクニックがなかったのが残念です。最終シーズンでは登場人物に捻りをきかせていたので楽しめましたけどね。