殺陣は巧いが

nostalji2012-02-06

録画保存していた『赤城の子守唄』(1957年・松竹/監督:芦原正)を観る。東海林太郎の歌が流れる、お馴染みの国定忠治の物語ね。圧政に苦しむ百姓のために代官所を襲って赤城山に立て篭もった国定忠治近衛十四郎)のために、子分の板割浅太郎(名和宏)と三ツ木文蔵(小笠原省吾)が大前田一家に助けを求める帰り途、浅太郎は二足ワラジの梵天一家に絡まれているお町(伊吹友木子)という娘を助け、叔父の御室の勘助(石黒達也)に預けます。お町は兄を捜しに来ていたんですな。一方、捕り方に追われた文蔵は政吉(北上弥太郎)というヤクザに助けられ、仲間になりたいと言う政吉を赤城山へ伴います。政吉は悪代官(海江田譲二)の密偵で、お町の兄だったのね。女房(水原真知子)に会いに山を下りた忠治は、政吉の通報で待ち伏せしていた代官所の捕り方に囲まれ何とか脱出しますが、女房は代官の短銃で死にます。忠治は捕り方の先頭に立っていた勘助が密告したと誤解し、浅太郎も仲間から裏切り者扱いされます。浅太郎は身の潔白を証明するために、勘助を訪ね……
近衛十四郎は捕り方相手に大立回りを繰り広げますが、刀身の短い長脇差は似合いませんね。ヤクザ剣法になっていないんですよ。近衛は長刀や長槍を使ってこそ本領が発揮できます。
この映画で使われていた「赤城の子守唄」は戦前の大ヒット曲で、国定忠治といえば「赤城の子守唄」が代名詞になっています。大衆演劇には欠かせないものですね。映画の方も、近衛を初めとして臭い演技で、田舎芝居を見ている感じで〜す。
『隠密剣士(第七部:忍法根来衆)』の第7話「忍者死神の挑戦」と第8話「忍法生仏」を観る。紀州家若君・頼方を暗殺するために根来忍者・死神(江見俊太郎)が、護衛の紀州組と霧の遁兵衛を襲います。死神の斬られても死なない“忍法生仏”により、紀州組は全滅し、遁兵衛は捕まりますが、新太郎が忍法を見破り、死神を倒します。どうして死なないのか、よくわからない忍法でした。