録画していた『将軍家光の乱心・激突』(1989年・東映/監督:降旗康男)を観る。将軍家光(京本政樹)は老中・阿部重次(松方弘樹)に命じて、容貌・性格が自分に似ていないことから佐倉藩に預けている長男・竹千代を殺そうとするんですな。重次は伊庭庄左衛門(千葉真一)に竹千代暗殺を命じますが、佐倉藩主・堀田正盛(丹波哲郎)に頼まれた石河刑部(緒形拳)率いる7人の凄腕浪人が竹千代を護衛します。
設定およびドラマとしては難がありますが、冒頭の根来衆による渓谷の湯屋襲撃に始まり、江戸に向かう竹千代の行列襲撃、竹千代を連れての山越え、捕まった竹千代の救出、暗殺隊の馬を奪っての馬上アクション、追撃隊からの防衛、そしてラストの宿場町での大アクションと、アクション監督・千葉真一が渾身の演出を見せています。20年以上前に、最近の韓国時代劇以上のアクションシーンを撮っているんですよ。宿場町の中で激しく動き回る緒形拳と千葉真一のチャンバラは従来の殺陣にない新しい試みでしたね。丹波哲郎の宿舎に斬り込んだシーンでは、千葉真一はオーソドックスな立回りも見せており、若手指導も兼ねて、もっと時代劇にでて欲しいです。
蛇足ですが、主題歌はアルフィーが歌っており、織田裕二が火薬使いの達人として七人の中にいます。長いセリフはありませ〜ん。