週に一度は西部劇

録画していた『ダンディ少佐』(1964年/監督:サム・ペキンパー)を再見。11~12年前にも観ているんですが、新発見はなく、その時と同じ感想。

南北戦争も終りに近い頃、チャリバ(マイケル・ベイト)に率いられたアパッチ集団が騎兵隊と牧場を襲って皆殺しにし、砦の司令官ダンディ少佐(チャールトン・ヘストン)はアパッチ討伐を決意します。しかし、討伐に必要な兵数が足らず、南軍の捕虜や無法者を加えるんですな。捕虜となっている南軍の指揮官タイリーン(リチャード・ハリス)はダンディとは士官学校での級友でしたが、今は敵対する間柄。だけど、赦免を条件に協力することを約束します。タイリーンの部下に、ベン・ジョンソンウォーレン・オーツ、ジョン・デイビス・チャンドラー、L・Q・ジョーンズが、無法者集団にはスリム・ピケンズやR・G・アームストロングが、そして片腕のスカウト役としてジェームズ・コバーンが出演しており、ペキンパー一家結成式といった顔ぶれです。

討伐隊はメキシコへ逃げ込んだアパッチを追って河を渡るところを、逆にアパッチに急襲され、食料を失います。そこで、食料調達のために近くの村に行き、テレサ(センタ・バーガー)という女性から村の事情を聞いたダンディは、占領しているフランス軍から食料を奪い村人に分け与えますが、討伐隊はフランス軍を敵にまわすことになり……

討伐隊VSアパッチ、討伐隊VSフランス軍の戦闘シーンはペキンパーらしい迫力ある演出をしていますが、北軍騎兵と南軍捕虜兵の確執、南軍捕虜兵と黒人兵の諍い、若いラッパ手(マイケル・アンダーソン・ジュニア)の男としての成長、ヘストンとハリスのセンタ・バーガーを巡る恋の駆け引きなど、色々詰め込みすぎてドラマ部分は大味になっています。アパッチに牧場から拉致された3人の少年が簡単に戻ってくるのも、少しご都合主義ね。盛りだくさんの内容を、上手く捌くことができなかった作品で~す。