週末は読書

語り手:柿崎等&聞き書き:片山龍峯の『クマにあったらどうするか』(ちくま文庫:2014年3月10日第1刷発行)を読了。熊の出没がニュースを賑わせているもんでね。

第1章:こうしてクマ撃ちになった、第2章:狩人の知恵・クマの知恵、第3章:本当のクマの姿、第4章:アイヌ民族とクマ、第5章:クマにあったらどうするか、第6章:クマは人を見てタマげてる、第7章:クマと共存するために、第8章:クマの生きている意味、という構成。語り手は、アイヌ民族最後の狩人で熊の生態について語りつくしています。

熊は臆病だから基本的には人を襲うことはないんですが、自分の食料だと思っているものを奪われると思った時や、子供連れで子供を守ろうと思った時に熊は威嚇のために人の前に現れます。その時、背中を見せて逃げないこと。逃げることは自分の命はいらないよと熊にサインを送るのと同じ。熊が威嚇の声をあげたら、こちらも大声をあげること。そして、じっと目を熊からそらさずに後ずさりして熊から離れていくことが肝要。人を襲ったことのある熊は、人は弱い動物だと学習しているので襲ってきます。その時は、自分の首の後ろの部分を両腕で覆って、うつ伏せになってジッとしていること。熊は動くところを攻撃する習性があるんです。最近、やたらと熊が町中に現れるようになったのは、山に熊の餌が少なくなったこともありますが、キャンプの人や釣り人の食べ残しで熊が味を知ったことも影響。早い話、熊と共生できるような自然を人が破壊したのが大きな要因なので~す。