週に一度は西部劇

DVDで『華麗なる対決』(1971年/監督:クリスチャン・ジャック)を再見。B・BとC・Cが競演したフレンチ・ウエスタン。

フランス人移民の町フォート・サージュへ向かう列車がフレンチ・キングと名乗る強盗団に襲撃されます。フレンチ・キングはルイーズ(ブリジット・バルドー)を首領とする5人姉妹。客たちから奪った物の中からP牧場の権利書を見つけます。ルイーズはドクター・ミレーとして4人の妹とP牧場に移住。クリスマス・プレゼントが届くのを待っていたマリア(クラウディア・カルディナーレ)と4人の弟たちは、襲撃された列車の残っていた黒鞄に隠されていたP牧場の油田地図を見つけます。P牧場をルイーズから購入しようとしますが、水も出ない荒れた土地に高値をつけるマリアをあやしみ、妹たちにマリアの弟たちを誘惑して秘密を探るように指示。町の祭りの日、マリアの弟たちを捕まえたルイーズは、P牧場に石油が眠っていることを聞きだします。P牧場に駆けつけたマリアはルーズと大格闘。そこに、町の保安官(マイケル・J・ポラード)と部下を連れたドクター・ミレーが現れ……

物語は地図を広げて油田の話をしている二人の男の一人がもう一人を撃ち殺すところから始まります。油田をめぐる争奪戦が予想できる展開。石油が埋蔵された牧場を巡って、B・BとC・Cがことごとに対立しますが、妹と弟が仲良く4人ずつなので、結果がどうなるかも予想がつきます。ユーモアと色気を交えたクリスチャン・ジャックの演出はノンビリしたところがありますが、列車襲撃のアクションやB・BとC・Cの大格闘をこってり見せてくれて満足、満足。

フランス語ばかり話す町の人々の中にあって、英語を喋っているアメリカ人保安官のマイケル・J・ポラードが珍妙な味を出しています。フランス語を学んでいるのですが一向にうまくならず、おまけに馬に逃げられてばかりいるドジな保安官ね。町の祭りで、競馬でなく自転車競走というのもフランス的で面白いです。

B・BとC・Cでは、私はC・Cの方がお気に入り。色気たっぷりに歌(大草原の女)まで聴かせてくれます。マカロニのエンニオ・モリコーネに対抗するわけではないでしょうが、フレンチ音楽となるとフランシス・レイですな。カンツォーネシャンソンの違いのように、浪々と謳いあげるのでなく、どこか抒情的。サントラCDを所有しているのですが、映像の中で聴くと悪くないのですが、CDで曲だけ聴くと物足らなさがありま~す。