昨日の関連で

nostalji2011-03-30

透明人間について確認する。透明人間を創出したのは、H・G・ウェルズ(彼は、“タイムマシン”や“宇宙戦争”も創出しており、SF界の恩師といえる)で、それを映画化した1933年の『透明人間』(監督:ジェームズ・ホエール)が世界最初の透明人間映画の元祖となっています。ずっと昔にこの作品を観たのですが、主演のクロード・レインズは死んで姿が現れるだけで、声だけの出演だったように記憶しています。透明になる薬を飲んで透明になったのはいいが、元に戻る薬を作っていなかったので元に戻れず、薬の副作用で凶暴になるという設定は、昨日の『透明人間現わる』でも、そのまま使われていましたね。
アメリカでは形を変えて“透明人間もの”(正義のヒーローになったりしている)が繰り返し作られていますが、私の記憶では日本の透明人間は、『透明人間』(1954年)、『透明人間と蝿男』(1957年)、『透明天狗』(1960年)、『透明剣士』(1970年)ぐらいかな。
画像は、『透明人間』(1954年・東宝/監督:小田其義)のパンフ。後の東宝特撮“人間”シリーズの元祖となった作品で、主人公は戦時中に秘密兵器として開発された“透明特攻隊”の生き残りという設定でした。透明目的の必然性と戦争被害者の苦悩を扱っており、単なる特撮映画でなく良質な作品になっていま〜す。