4本目、終了

nostalji2012-12-27

ビデオに録画保存していたテレビ時代劇『剣』の23話と24話を観る。
第23話「岡場所の女」(監督:若杉光夫、脚本:野上龍雄・井出雅人)は、二人の男の間で心が揺れる女郎の物語。刀の持ち人は、女郎おひさ(吉行和子)のもとに通う与力の息子・兵馬(伊藤孝雄)ね。おひさには愛人の七之助佐野浅夫)がいるんですが、毎日やって来る兵馬に心が惹かれていくんですな。七之助が嫉妬して、兵馬が惚れている証拠を見せろとおひさに言ったことからおひさは兵馬の刀を盗んで七之助に渡します。おひさは兵馬が笑って許してくれると思ったのですが、激怒しておひさを罵倒するのね。七之助は兵馬の父(芦田伸介)から女房を寝取られた代償として刀をネタに50両せしめます。父から厳しく叱られた兵馬は、おひさを愛していることに気づき、おひさを足抜けさせようとしていた七之助を斬るのですが、おひさの心は既に兵馬から離れていました。劇団民芸が全面協力しており、これまでとは色合いの異なる人情時代劇になっています。大滝秀治もチョイ役で顔だけ見せていましたよ。
第24話「吉良の用心棒」(監督:土居通芳、脚本:菊島隆三)は、腕前はかっらきしダメなのに吉良の付け人になった浪人の物語。刀の持ち人は、吉良の用心棒・鬼塚又十郎(山崎努)ね。愛する女(野川由美子)と所帯を持つために付け人を募集している吉良家を訪ねた又十郎は、家臣と立ち合うことになります。腕に自信がないので負けるつもりで無心に構えていたら、相手が勝手に怖れてギブアップし、用心棒として吉良家に雇われるんですな。赤穂浪士の討入が予想され、お金をもらったらサッサと逃げ出すつもりでしたが、吉良上野介辰巳柳太郎)に気にいられズルズル過ごすことになります。辰巳柳太郎の吉良が結構愛敬があって憎めません。浅野に会った時から何となく虫が好かなくて、意地悪したというのね。別に悪気があったわけじゃなく、軽い気持ちだったのに、浅野は深刻に受けとめて刃傷におよんだというわけね。結局、又十郎は討入で命を落とすので〜す。